過ぎた日のたね 4

過ぎた日のたね 4
 嫌なことに委員会が長引いて、終礼から1時間半が経とうとしていた。 小走りで教室に向かう。 ガラガラ、と扉を開ける。 「すまん、遅くな……」 僕は目をみはった。 教室後方の棚の前で、モリタコウスケが仰向けになって倒れていたのだ。 すぐに駆け寄る。 「おい!大丈夫か!」 起きる気配はない。 先生を呼ぼうと立ち上がった。
築2年
築2年