良い子
それでも、世の中には不思議な人がいるものです。
私がどれほど人間を斜めに見て、
「もう関わらないでください」
と冷たく突き放しても、変わらぬ調子で話しかけてくる女性の先輩がいました。
あの人は、なんというか、純粋という言葉すら曇らせてしまうほどまっすぐで、
元気で、素直で、
こちらが恥ずかしくなるくらい、曇りのない人でした。
私は、その方のおかげで「女」という大雑把な括りで世界を憎むような、
そんな浅ましい生き物にならずにすんだのです。
世の中には、まだこんなにも人を信じられる子がいるのかと、
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カテゴリー: お題
投稿日時: 2025/11/24 3:22
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
宮野浜