【再掲】百合水仙の君へ 5

【再掲】百合水仙の君へ 5
君と星空の下に座り込んで数時間。 もうどれぐらい経っただろう、星は後ろの方に沈んで、 視界の前にひときわ大きな光が見えるようになってきた。 「あれって…あれが、朝日?」 この発言で君をどれだけ驚かせたかは分からない。 全く驚いていないかもしれないし、酷く驚いているかもしれない。 でも私は、初めてこの目で見る朝日から目が離せなくて、 少しだけ綻んだ口元を見せるのがなんだか小恥ずかしくて、
桐生印
桐生印