故意ゆえに。 第2話

司の朝 ドンッ! 大きな音を立てて俺は飛び起きた。 『9時12分』 完全に遅刻した。遅刻どころじゃない、もう一限目は始まってるし、あと30分も経てば終わる。ベットから飛ぶようにして降り、壁にかけていた制服を引きちぎるようにして掴んだ。 急いできながら1階のリビングへ降りて行く。お母さんに怒りたい気持ちをグッとこらえた。既に食卓に用意されていたご飯を5分もしないうちに食べる。顔を洗って歯を磨いて、部屋中を駆け巡るようにして準備を済ませていく。 「司ぁ〜。バタバタうるさいよ。それはそうと学校間に合うの?」 俺はカバンに部活の準備物を入れた手を止める。ガチャガチャと皿を洗っているお母さんを見た。 「今急いでるだろうが!なんで起こしてくれなかったんだよ。どう見ても遅刻だよ!!」
175号室
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高校2年生です。 ゆるく投稿していきます。