故意ゆえに。 第2話
司の朝
ドンッ!
大きな音を立てて俺は飛び起きた。
『9時12分』
完全に遅刻した。遅刻どころじゃない、もう一限目は始まってるし、あと30分も経てば終わる。ベットから飛ぶようにして降り、壁にかけていた制服を引きちぎるようにして掴んだ。
急いできながら1階のリビングへ降りて行く。お母さんに怒りたい気持ちをグッとこらえた。既に食卓に用意されていたご飯を5分もしないうちに食べる。顔を洗って歯を磨いて、部屋中を駆け巡るようにして準備を済ませていく。
「司ぁ〜。バタバタうるさいよ。それはそうと学校間に合うの?」
俺はカバンに部活の準備物を入れた手を止める。ガチャガチャと皿を洗っているお母さんを見た。
「今急いでるだろうが!なんで起こしてくれなかったんだよ。どう見ても遅刻だよ!!」
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2024/7/26 16:14
最終編集日時: 2024/7/26 16:17
175号室
高校2年生です。
ゆるく投稿していきます。