神仲(5)

神仲(5)
お狐様に抱き抱えられて眠るユキは目を覚ました。 目を閉じて眠るお狐様の顔をじっと見つめてから、布団から出る。 立ち上がって、庭に向かう。 今日はひどく冷え込んだ夜で、裸足で廊下を歩くだけで足先から冷えてくる。 「おやおや、お出迎えかな」 庭の奥からやってくる、神々しい誰か。 「こんな夜更けにどなたでしょう」 「私は恋愛成就の神、トワじゃ」 真っ白な着物で身を包むその姿につい、見惚れてしまう。 足元の草花が芽吹き出すのを見て、わあ、と声を漏らす。
志筑 天空
志筑 天空