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勇人が学校に来なかった。
学校に行くと、沢山の警察と保護者が集まっていて、俺は妙な胸騒ぎを覚えた。
担任の先生は、勇人が行方不明になったと言う。クラスメイト達がザワつき、授業は自習になり、先生達は職員会議を開いた。
俺は親友の身の安全を心から願いながら、不安な一日を過ごした。
その日の夜、勇人の家族が殺された、というニュース記事を読んだ。テレビでも、全国放送で報道されていた。
もしかしたら勇人も…。なんて、最悪な妄想を振り払って、俺は無理やり寝るため、布団に潜った。いくら目を瞑っても、なかなか寝付けない己に腹立たしい感情を覚えた。
勇人は俺の親友だ。アイツは本当に優しくて、温厚で。控えめな性格だけど、妙に正義感の強い奴だった。
「圭哉はさ、家族って何だと思う?」
勇人は時折、俺を見ているようで、その遠くを見ているような、悲しい目をする。俺とずっと一緒にいるのに、どこか寂しそうな表情をするアイツの目を見ていた。でも、たまに本当に楽しそうに笑うアイツもいる。俺はアイツに振り回されることが好きなんだ。
「無償の愛をくれる特別な人達かな。俺とお前みたいな!」
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カテゴリー: ミステリー
投稿日時: 2023/3/11 5:42
まる
学生です。
思いついたのを文章化しているので、内容は浅いです。
マイペースに投稿するつもりなので、よろしくお願いします!