BELL 14. Rock N Roll 2

BELL 14. Rock N Roll 2
「きみ、才能あるね」 そうして音楽教師は葵生のギターをつついて、葵生に自分のギターのコードの指を見せる。葵生が褒められたのを、自分が褒められたように嬉しい、と言わんばかりに、翠里が手を叩いて喜んだ。感じ飽きたこの感情は、優越というより、憂鬱だった。 「なんて名前の才能ですか」 横柄に葵生が尋ねる。教師はうざったそうに、普通じゃないってこと、と短く答えた。 金だけ貰えりゃなんでもいいと思っているのだろう。お前に才能が解るほどの才能なんてないくせに。 大型ショッピングモールの6階で、見た瞬間、翠里が動けなくなったからというだけで与えてもらった、楽器屋の、無駄にクソ高いアコースティックギター。それは、60年代気取りの髪型の、見た目だけの音楽教師によく似合う、上っ面だけの、中身のない、あぶれ者のお前のギターとは違うんだよ---そう教師を嘲笑いしなだった。 キュイイイイィィィ、と甲高い音が鳴った。
つばめ
つばめ
活字中毒 お酒と煙草が好きな成人済。 食えねえ文章ばっか書いてます。 素敵な人だけふぉろすることにしました。おべっか使えないんで。好きなひとにベタベタくっつきます。 オタクじゃないけどオタクみたいな話し方してしまう病。あとこころの病持ち。夜になると黒くなります。気に障ったらごめんね。悪気はないからタチ悪いね。悪いようにはしないんで よろしゅうお願いしやす Novelee:: 2024.08.22-