BELL 14. Rock N Roll 2
「きみ、才能あるね」
そうして音楽教師は葵生のギターをつついて、葵生に自分のギターのコードの指を見せる。葵生が褒められたのを、自分が褒められたように嬉しい、と言わんばかりに、翠里が手を叩いて喜んだ。感じ飽きたこの感情は、優越というより、憂鬱だった。
「なんて名前の才能ですか」
横柄に葵生が尋ねる。教師はうざったそうに、普通じゃないってこと、と短く答えた。
金だけ貰えりゃなんでもいいと思っているのだろう。お前に才能が解るほどの才能なんてないくせに。
大型ショッピングモールの6階で、見た瞬間、翠里が動けなくなったからというだけで与えてもらった、楽器屋の、無駄にクソ高いアコースティックギター。それは、60年代気取りの髪型の、見た目だけの音楽教師によく似合う、上っ面だけの、中身のない、あぶれ者のお前のギターとは違うんだよ---そう教師を嘲笑いしなだった。
キュイイイイィィィ、と甲高い音が鳴った。
4
閲覧数: 54
文字数: 1035
カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/3/13 14:17
最終編集日時: 2025/3/25 7:14
つばめ
活字中毒 お酒と煙草が好きな成人済。
食えねえ文章ばっか書いてます。
素敵な人だけふぉろすることにしました。おべっか使えないんで。好きなひとにベタベタくっつきます。
オタクじゃないけどオタクみたいな話し方してしまう病。あとこころの病持ち。夜になると黒くなります。気に障ったらごめんね。悪気はないからタチ悪いね。悪いようにはしないんで よろしゅうお願いしやす
Novelee:: 2024.08.22-