裏窓
「夜分遅く申し訳ございません。私、こういう者です」
いまだ慣れない手つきで松葉杖を突き、おぼつかない足取りで玄関まで歩いてドアを開けると、いかついスーツ姿の男が懐から出した革ケースの身分証と記章(バッジ)を提示した。
「またですか? 刑事さん」
全身から汗が滲み出る心地の中、俺は答えた。少し声が震えていたかもしれない。
つい一週間ほど前の、八月十七日の夜のことだ。隣のマンション――駐車場と公園を挟むので、約五、六十メートル離れているが――の一室で、住人の女性が殺害される事件があった。
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カテゴリー: ミステリー
投稿日時: 2026/10/23 15:33
紗倉亞空生
紗倉亞空生(さくら あくお)と申します。 ミステリとホラゲーとちょっぴりロードバイク🚴を嗜むしがない会社員です。
主にミステリとホラーを書いています。
よろしくお願いします。