初秋の葉

 小さく鳴る風鈴、水が流れていく、蜩が鳴いている。人の声、都会の足音が静かに遠のいていく残暑の夏に、初秋の訪れを微かに感じた。  空を見上げたもみじの数々はまさしく絨毯のようだった。青々として透けた葉はひとつ、またひとつと煌びやかに輝いていた。  笑い声がぽつりと遠く響く、鐘の音、小屋に佇んで写真フォルダには緑がたくさんだね。坂を登っては滝を見つけて、大木の雄大さを見つめ、空を眺めた。  葉っぱの生きた心地に別れ際、惜しさを残して、少しだけ出口の階段の前にいた。 今日はそれだけで良かった。
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