ノベルズ 外の世界
ここは誰がそう呼んだのか。大陸ノベルズ。そして俺がいるのはルインという街。教会が突然教典を配布した。"ついに外の世界と繋がった。この現象を『イベント』と呼ぶことにする"。
ついに教会は頭が狂ってしまったか。いや元からか。"外の世界"という聞いたことが無い言葉。外とは、世界とは?
この街は常に空は暗く、街の中央にそびえ立つ時計塔から鳴り響く鐘の音で、月が満ち欠ける。ただそれだけ。今日は朝が来るだとか、夜はいつか終わるだとか。全く何を言っているのか理解できないが、どうやら街に『外側』が出来たらしい。
自分でもどういう意味なのか分からない。だが目の前にはそれはあった。街から少し離れた街路を歩けば、見たこともない大荒野が広がっていた。
「は……?」
その先には街がない。建物も、人の姿も、そして空が明るかった。青い空。最初は頭が混乱した。空が明るいなんてあり得ないからだ。これが本当に教会が言う『朝という名の、夜の終わり』ならば、俺たちは教会に負けたということになる。
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文字数: 3373
カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2025/5/1 11:45
最終編集日時: 2025/5/1 12:31
影白/Leiren Storathijs
実は26歳社会人です。
基本ライトノベル書きます。
異世界ファンタジー専門です。
執筆歴は10年以上です。