第一話 マコトとレン

 そよ風が吹いて、心地良いぽかぽかした暖かい空気とともに散った桜の花びらが宙を舞っている。                     そんな春真っ只中でとある教室では授業をしていた。 「えー、じゃあここの文法、英訳できるやついるかー。」                                                                                                       少し気だるげそうな先生が黒板にチョークで問題を書いたあと振り返って生徒たちに問いかける。                     しかしなかなか手をあげる生徒はおらず、ほとんどの人が下を向いていた。内容としては少し難しい問題だった。そんな中、一人の生徒が挙手をする。                                                              「おー、じゃあ白楽ー。前に出て書いてみろー。」                                            手をあげたのは白楽 真(ハクラ マコト)。温厚篤実でクラスでは学級委員長を務める超がつくほど真面目で、どんなことにも手は絶対に抜かない。クラスメイトや先生たちからの信頼も厚く、校内ではトップクラスの高校生。                            そんなマコトが周囲がざわつくなか、黒板へと向かいチョークで黒板に慣れた手つきで回答を書く。                        「さすがだな。正解だ。」                                                      「やっぱ白楽すげー。」                                                       「さすが白楽くん。」                                                         クラスメートのマコトに対しての褒め言葉とともに教室中に拍手の音が響き渡る。                                                              「ありがとう。」                                                           マコトは少し無愛想に返す。                                                               「そろそろ時間だなー。ちょっと早いけど今日はここまで。お前らちゃんと復習しとけよー。」                         時計の針はまだ授業終了時刻の位置まで進んでいなかったが、キリがいいからか先生は教材をまとめて教室を退室して行った。時間帯的にはちょうどお昼時だったので、みんな、食堂へ移動したり、お弁当を用意したりと、昼食の準備をしていた。マコトもかばんからお弁当を出そうとしたそのとき、背後から誰かに肩を組まれた。                                                                   「まーことっ♪」                                                                                                                「うわぁっっ!」                                                           マコトは驚いた声を出しながらそっと後ろを振り向く。                                          「アハハハッ、お前ほんとおもしろ声出すよなー。」                                           肩を組んできたのは綾戸 蓮(アヤト レン)。マコトのクラスメートで、クラスのムードメーカー的な存在。髪も染めててピアスもつけていて見た目はとてもチャラいが、友達思いで優しい一面もある。                                       「なんだレンかよ。びっくりしたじゃないか。」                                            「悪りぃ悪りぃ。」                                                          少しキレ気味なマコトに対して軽々しく謝罪する。                                          「それより、早く昼飯食おうぜ。」                                                  「うん。いつものとこでね。」                                                     そう言って二人は屋上へと向かう。                                                 「やっぱここだよなー。」                                                        そう言いながらレンは背伸びをし始める。                                              「だね。」と、マコトも軽く返す。                                                  「早くベンチの方いこう。」                                                      そう言って、二人は屋上の隅に置いてあるベンチへと向かった。しかし途中でレンが急に止まり出す。                   「いてっ。ちょっと、急に止まらないでよ。」                                              レンは唖然とした顔でベンチの方向を指差していた。                                         「おいマコト。ベンチで誰か寝てるぞ。」                                                 「え?」                                                               レンが指差した先には、誰かがベンチに横たわっていた。
はてなまる
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そのへんにいる普通の社会人です。 小説超初心者です。長めのお話書くことが多く、読みにくいかもしれませんが、気になった方はぜひ読んでみてください!