フレイル=サモン〈CVⅡ〉
サウラ国領土〈ジェノバ中央都市・ジェノバ王宮前〉
「眩しっ」
照りつける太陽光に思わず目を瞑る。今朝から蝋燭の灯とガラス越しの自然光だけを浴びていたフレイルにとって、この直射日光は些か強烈すぎたようだ。
「まったく、元気な空模様だこと…」
覆うように広がる青空を見上げながら、ぽつりと嫌味事を呟く。その最高の日和とは真逆に、フレイルの心は鼠色の厚い雲に覆われていた。
「どうやら、新入護衛隊員は君だけのようだね」
後方…つまりは宮殿の方から、一人の男が大股で隣までやってくる。フレイルは乾いた同意を返した。
「あはは……ほんと、奇跡ですよね。グラスト副隊長」
彼は長い銀髪を大げさな動きで掻き上げ、わざと朝風の中に靡かせた。どうやら耳元に光る金色のピアスを見せびらかしているらしい。あえて無視する事に決めて目を逸らしていると、彼は機嫌を損ねるどころか眉を八の字にした。
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2025/3/29 5:24
クリオネ
※注釈※
時折り過去話に手を加える事があります
(大きく変えた場合は報告します)
定期的なご確認をお願いします。
novelee様の不具合か、
長い文章の一部が
途切れている場合があります。