導き

導き
 何もないところを歩いた。真っ白な世界を歩いた。ただ君が残した足跡だけを頼りに・・・  気がつくと私は真っ白な世界にいた。立ち上がるとキリッと冷たい空気が全身を包む。一体何があったんだっけ?思考を巡らせて見ると意外とあっさり少し前の記憶が見つかった。そうだ、幼馴染と一緒に登山に来てたんだ。それから…  私は全てを思い出し、急いで辺りを探索する。君の姿はどこにもない。ただそこには歪な形の足跡が斜面を下っていた。吹雪はとっくの前にさったらしい。少し崩れているがしっかり原形をとどめた足跡。間違いなく君のものだ。でもどうして、なんで私を置いていったのだろう..  じっとそれを見つめていると、不意にとあることが脳裏をよぎる。あれ、今日って確か。  考えるよりも先に、私の足はそれを辿っていた。一歩一歩慎重に。足跡を崩さないように丁寧に雪を踏んでいく。  この先に何があるのか、足跡がどこへ続いているのか、そんなことは知らない。だけど確信している。絶対いいことが待ってる!
あめいろ。🌸
あめいろ。🌸
資格に障害のある高校生です。 楽しく小説を書いていきます!😁🌸