消せない跡、消せなかった私
私の隣には、いつも君がいた。
君は毎朝、私の机に刻まれた落書きを必死に消してくれたね。小さな激落ちくんを握りしめて、力いっぱい擦りながら、それでも笑顔で「大丈夫だって」と笑ってくれた。
あのときの君の笑顔は、私にとって世界で一番の救いだった。
「お前はなんかすげぇやつだからさ、心配すんなって!」
何度もそう言って、私を庇ってくれた。みんなの前に立ちふさがって、矢面に立って、私を守り続けてくれた。
でも、ある日。
私への攻撃は君へと変わってしまった。
くだらないあだ名をつけられて、前よりもっと酷く、もっと残酷な言葉を浴びせられるようになった君。
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カテゴリー: 詩・短歌
投稿日時: 2025/8/16 16:37
ruki
言葉の欠片集めてます。
上手く言葉にできるように。
感情が溢れ出ないように。