太陽が水面に揺れている。

太陽が水面に揺れている。
 太陽が水面に揺れている。  君の誕生日が迫っている、気がした。記憶は朧げだった。今では、その顔さえ夏草が邪魔をして思い出せない。 「こんな暑い夏からは逃げ出してしまおうね」そう言った君の口元だけを覚えている。  こんな暑い夏なんて投げ出してしまおうか。そう言いかかった口から泡ぶくが溢れた。
夜ヶ咲
夜ヶ咲
ファインダーの向こう側、ずっと君を探している。/140字小説とその下書き https://mobile.twitter.com/yorugasaki