第七十七話
かえでが真っ直ぐに、佐助の元へ足を進めた。自分が暴走した時は、佐助が救い上げてくれた。今度は自分が、佐助を救ってあげる番だ。だが、かえではその足を止めざるを得なかった。
「ちょっと君は、鬱陶しいかな。」
かえでの体は鉛のように重くなり、自分の力では首以外を動かせなくなっていた。動きを止められたかえでは、そのままズルズルと道明の元へ引き寄せられる。なぜ動けないのか、何となく理解しているかえでは、焦る様な素振りは見せなかった。
「うーん…。君、とっても綺麗。」
「……はぁ?」
「気に入ったから、殺さないでおくね。」
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/10/10 8:25
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
澄永 匂(すみながにおい)
連載中の作品は、金、土曜日辺りに更新予定です。多忙ゆえ、更新しない週もあります…。
大学生&素人なので文章がぎこちないですが温かく見守ってください。
中学生の頃に作っていた話(元漫画予定だったもの)を書けたらいいなと思い、始めました。