いきつぎ

いきつぎ
 じりじりと夏の日がプールサイドを焼く。ボロいベンチに水着姿で座って休憩していると、二人のどちらかから、あっづー……と小さく声が漏れた。  それは一ヶ月前、夏休みがはじまってすぐのことだった。夏休み中、町唯一の屋外プール場に毎日通うつもりでいた私は、クラスメイトの佐倉と会った。中学生にもなってプールくるなんて珍しい、なんて、自分のことを棚に上げて私が浴びせた質問に、彼は困ったように答えた。 「俺、泳ぐの下手なんよ、だから練習」 「……なんでもできる佐倉の弱点は水、かあ」 「うっせ」  そんなこんなで、次の日も、また次の日もプールで会うもんだから、じゃあ私が教えてやろうか、と言うと、眩しい笑顔で「さんきゅ」なんて言われた。そして、さっきまでのこと。 「でも佐倉、ずいぶん泳ぎのフォームは綺麗になった」 「それは俺もそう思う。でもなあ、息継ぎがなあ……」 「確かにお前の息継ぎはひどいかも」 「ちぇー、可愛げのない」
夏色さいだー
夏色さいだー
夏依存症。 オタクやめよ、って思った矢先、足立レイ推しになった。 2024 10.14start