真夜中の呟き

真夜中の呟き
薬でくらくらする頭を枕の上に敷いて、音楽を聴く。 イヤホンから耳に流れこむ甘いギターと深い重低音が余計に脳を溶けさせる。 真っ暗な部屋で小さく光るスマホの画面に、なんとなく自分の孤独感を重ねる。 ただ体の中は愛と哀しさが泥のように混じっていて、むせかえしそうな涙の香りが部屋に充満している。 抱えられた羊のぬいぐるみの目は、多分私の全部を見透かしてる。影が含んだもがき苦しむ姿をじっと見つめる。
菫
執筆初心者です。