桜みたいな君に恋をする(プロローグ)

高校の入学式当日、空は僕たちを歓迎するように晴天だった 馬鹿みたいにブカブカの制服は自分が1年生であることをいっそう強く自覚させる 「いってきま~す」 今日は家族の誰よりも早く家を出ていった 僕はこの日がとても待ち遠しかった 高校ではどんな人達がいるんだろう そんな期待を胸に桜の絨毯の上を踏みしめながら 一歩一歩、歩いていく
短編小説愛好家