ある死体のフィロソフィ的な考え方

私は死体だ、そして、今日も動いている 別に、汗を垂らさないとか、心臓が動いていないとか、体温が無いとかでは無い 現に、私は、灼熱の太陽に照らされ、汗を垂らし、心臓の鼓動が速くなり、体温が上がっていると感じている けれども、私は死体であり、今日も、ビルとビルが並ぶただの街の歩道を歩んでいる 歩道は、まるで、残業後の廊下のように、ほどほどに人がおり、各々別の道を歩んでいる おっと…子供にぶつかりそうになった 子供から、謝罪を貰い、また歩み出した …子供の顔は明るく、充実した顔だ、いや、そう思っているだけかもしれないが 私があの子の歳の頃は、もう、死体になりかけていたのかもしれない あの頃は、中学受験に向けて勉強を強要され、塾で外に遊ぶ暇もなかった
クロネコ
🐈‍⬛