#星降りヶ丘

#星降りヶ丘
 昔、君と初めて流れ星を見た日から、 僕はずっと君を殺したかった。  君の命が、僕の手によって儚く散り、消え行くのを、間近で観察してみたかったのだ。 「ねえ、流星群、見に行かない?」  時が過ぎたある夏の日、君はそう言って僕を誘った。気付くと、僕達は、もう高校生になっていた。体も心も成長し、それでも尚、僕の願いは変わっていなかった。    その夜、あの日と同じ様に、丘の上で一緒に星を見た。  澄み切った夜に沢山の星が流れる中、空を見上げ「綺麗ね」と微笑む君の顔が、とても美しくて、思わず(でも、その目に映っている星より、君の方がよほど、綺麗なんだよ)と、伝えてしまいそうになった。そして、僕は、やはり彼女を殺してしまおうと思った。
三角ニカド
三角ニカド
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