#星降りヶ丘
昔、君と初めて流れ星を見た日から、
僕はずっと君を殺したかった。
君の命が、僕の手によって儚く散り、消え行くのを、間近で観察してみたかったのだ。
「ねえ、流星群、見に行かない?」
時が過ぎたある夏の日、君はそう言って僕を誘った。気付くと、僕達は、もう高校生になっていた。体も心も成長し、それでも尚、僕の願いは変わっていなかった。
その夜、あの日と同じ様に、丘の上で一緒に星を見た。
澄み切った夜に沢山の星が流れる中、空を見上げ「綺麗ね」と微笑む君の顔が、とても美しくて、思わず(でも、その目に映っている星より、君の方がよほど、綺麗なんだよ)と、伝えてしまいそうになった。そして、僕は、やはり彼女を殺してしまおうと思った。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/7/19 14:54
最終編集日時: 2025/7/19 22:36
三角ニカド
はじめまして。よろしくお願いいたします。