第十話 こっちおいでよ、猫の森

第十話 こっちおいでよ、猫の森
 二人が三時間ほど歩くと目の前に青々とした森が広がっていた。 「これは何?」 「ここは『猫の森』だ。この世界の大賢者『トイカケ様』が住んでいる」 「トイカケ様?」 「あぁ、どこにでもいるがそこにはいない。そんな不思議な存在…実際に会ってみればわかるよ」 門番は少女を見つめると、続けて喋る。 「トイカケ様からは有益な情報が手に入るかもしれないが、如何せん見通しが悪く転びやすい。ここを避けて通ることもできるが、どうする?」 少女は俯いて悩み始める。しかし、数十秒立たないうちに顔を上る。 「ここを通ってトイカケ様に会う」 「そうか、じゃあ、行こう。決して逸れるんじゃないよ」
紫陽花
紫陽花
そこらへんに生えてる紫陽花です。 夢は漫画家、そのためにストーリーを練ってます。 小説や漫画はなんでも読みます。 バトル、ハートフル、ラブコメ、BL…なんでも御座れ!