第三話 国王、魔界を統治する

第三話 国王、魔界を統治する
 俺は国民五〇万人を一斉に大規模転移魔法で移動させた。その場所はかつて誕生、又は召喚された数多の勇者が挑んだ。魔界の入り口前。  大地に一つぽっかりと空く禍々しく渦巻く大穴。その手前に即興で魔法による、丁度五〇万人を収容できる都市を建造した。  地を隆起させ、大石を生成し、魔力で鉄や金を錬金し、我が行くままに形を作る。そして絶対不侵の障壁が都市全域を覆う。  最早これでも一見すれば大都市と呼べる規模だが。俺にとっては朝飯前に過ぎない。 「な、なんだここ!? 俺たちは移動……したんだよな?」 「こんな街見たことないぞ? まさかこれも王様がやったのか? 何でもありかよ……」
影白/Leiren Storathijs
影白/Leiren Storathijs
実は26歳社会人です。 基本ライトノベル書きます。 異世界ファンタジー専門です。 執筆歴は10年以上です。