窓口 応仁の乱 蟹工船

窓口 応仁の乱 蟹工船
 私はよく物を盗まれる人間だ。 小さい頃はAくんにカードゲームを盗まれたり、AくんとBさんからお金を盗られた。(後に、カードゲームは転売されていた事が分かった。) 中学生になっても変わらず盗まれ続けている。    学校の帰り道、夜は冷えて息が白く漂い、辺りに口臭を撒き散らしながら歩く。暗い夜道なので慎重にそろりそろりと歩く。正直言ってこの暗さは怖い。見る物が黒いシルエットになり、特に足元に何が落ちているのか分からないのは単純に恐怖だ。 「こんばんわ!ちょっとお時間よろしいですか⁉︎」 声と同時にライトで自分を照らされ、さっきまでの重苦しい帰り道に活気が溢れる。 「どこに行くんですか?」 どうやらお巡りが巡回中で、私は職務質問を受けているらしい。動画でよくある、職質を撃退した!論破してみた。などの展開を思い浮かべながら、警官に応じて協力する。 「呼び止めてごめんね!帰り道気をつけて!」
古川河川
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