第9話その③「Wデイトはショッピング・モールで(フードコート編)」
「ねえ、ヒロはどっちがいいと思う?」
四人での合流の儀を済ませ、俺達は買い物を再開する。モール内二階の百円ショップで、俺は康二、典香達と別れて、花菜の買い物に付き合っていた。
「うーん、どっちも似合うと思うけど。まあでも、ハナは黄色の方がいいんじゃなかな」
花菜ってなんだか、向日葵みたいだし。俺は胸の中でそう思った。花菜は両手に何種類かの色違いの髪飾りを乗せて、見比べ眺めている。
「そーかなあ……うーん、実に悩ましい……」
そう言うと花菜はやはり、また百円均一の路頭に迷うのだった。さっき見かけた時に悩んでいたのは、この事だったんだろう。
「そんなに迷うんだったら、全部買っちゃったらいいんじゃないの?」
俺が言うと、分かってないなあヒロは、と花菜は人差し指をメトロノームのように振ってチッチッ、と舌を鳴らす。
「こういうのは、これぞ!っていうのを決めるべきなんだよ。いくら全部欲しいからって、それじゃただのあれもこれも、ってわがままな女になっちゃうじゃん?」
花菜はそんな彼女流買い物のこだわりを俺に打ち明けて、三色のピンク、イエロー、水色の髪飾りのうち、イエローと水色を手元に残した。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2026/2/20 14:57
最終編集日時: 2026/2/21 10:06
阿部野ケイスケ
小説はジャンル問わず好きです。趣味は雑多系の猫好きリリッカー(=・ω・`)