花嵐をなぐ 4.夕食どき

花嵐をなぐ 4.夕食どき
「俺は33HR一雨昊弦(ヒトフリコウゲン)。よろしくな」 「はい。ありがとうございます」  彩波斗と一緒に帰ってきた昊弦という眼鏡をかけている生真面目そうな青年は自己紹介をしながら、レジ袋に入った弁当を手渡した。袋を少しだけ開いて中身を見るとグラタンが入っている。 「グラタン、やだった?」  昊弦の後ろにいた、アイドルのように整った顔をした青年がまほろの顔を覗き込むように聞いてきた。その顔には不安が滲んでいる。 「いや、食べれますよ。えーと…名前」 「僕、諸星貴祥(モロボシキッショウ)。そうだそうだ、まほろ君ワンちゃん大丈夫?」  朗らかな笑顔を浮かべて聞いてきた。犬は別に苦手ではないので首を縦に振る。すると、良かったと満足げに言い、軽い足取りで玄関へと消えていった。 「なんで犬なんですか?」  ダイニングテーブルに座って食事を摂り始めていた彩波斗に聞いた。口に入ったものをしっかり飲み込んで話し始める。その口元には麻婆豆腐のソースが付いていた。
檎
小説初心者です! 読書と手芸が好きな学生です! 作品に関するアドバイスや感想を言っていただければありがたいです! プリ小説の方でも同じ檎(ごん)って名前で活動しています。夢小説じゃなく、もっと本格的な小説に興味があって始めました! よろしくお願いします!