7話

7話
病院のベッドの上で未花が仰向けになり、ボッーと天井を眺めている。 「未花、お見舞いに来たよ、病院のご飯美味しい?見て未花、未花の好きなプリン買ってきたから冷蔵庫に入れとくね、あとパジャマも持ってきたよ、それと退屈にならないように本も三冊買ってきたよ。未花明日も来るからね」 未花は天井を見上げたまま何も答えなかった。表情も変わらない、だけど、目を微かに動かしたり、あ…あ…と口を動かし未花なりに意思疎通をしていた。未希は未花が言いたい事は分からないけど、多分「ありがとう、お姉ちゃん」と言ったのだろうと思うようにした。 話を終え、取調室が静まり返った 今から言うことは刑事として正しいのか?乙葉は自分に自問した。 「辛かったね、ずっと苦しかったよね、あなたには今回のことで人生を無駄にしてほしくない、自分がやったことを後悔しないよう、妹さんに胸を張れるように、生きていきなさい」 未希の手が震え、足元を見つめ答えた。 「今でも、はっきり覚えてるんです。あの日の感覚…」
秋沼 文香
秋沼 文香
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