薄灰色
遺灰。
遺族が箸で遺骨を摘み、骨壺に二人がかりで入れていく。皆、痛くないよう音も立てぬほど慎重に入れる。それはただの物質でもあり、顔が浮かぶようなものでもある。
一通りの流れを終え、そこに残ったのは遺灰だけになった。エアコンの微弱な風でさえ飛んでしまいそうな、人だったはずの灰である。
斎場の裏にある、小さな四角の灰皿と曇りガラスの壁だけでできた喫煙所へ向かう。
目暮さんがいた。
「目暮さん、いたんですね」
私は煙草を取り出す前に声をかける。目暮さんの顔はかなり疲れており、くまが目立った。化粧は厚く、表情は沈んでいた。
「あぁ、君か。お疲れ様」
サポートが主で、それすら完璧か怪しかったが、労いの言葉を素直に受け取り頭を下げる。目暮さんの思っていた以上に明るい表情を見て、煙草に火をつけた。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2026/6/13 8:44
K
色々書いています。