寂れた青春 1

寂れた青春 1
「はぁ、またなんか書いてる」 俺の前に座っている斎藤が身体をひねり、こちらを向いている。 「他にすることないの?見てるとこっちまで気分が悪くなる」 知るか、そんな事。どうして他人の気分まで気にして生きなきゃならない。 「別になにしてもいいだろ?お前に文句を言われる筋合いなんてない」 「くらっ。だからモテないんだよ?」 斎藤が身体をひねり戻し、前を向く。 心底どうでもいいと思う。 馴れ馴れしく接することができるやつと思われているような気がして少し不快に思う。 世間一般では青春と呼ばれるであろうこの時期、俺はただ目的もなく小説を書いていた。
名前はないです
こんにちは。あても無くただ小説を書く人です。 好評でしたら連載を考えます。