IN USA 2

IN USA 2
 眼を覚ますと、そこは無臭で殺風景な部屋だった。天井も壁も白色である。そこに背広を着た男が一人、屈んでいた。 「大丈夫ですか」 「まあ」睡眠薬吹き込んで倉庫に投げるような奴が私を心配するなんてねえ? とやや皮肉的に言えば、彼は笑って「貴方の身の安全は保証されていますから」と悪戯っぽく答えた。雑談を交わしながら、窓すらない廊下を歩く。無論、地図もないので何処にいるのか、進んでいるのさえ分からない。 「架空会社って大変だねえ。もはや実在する企業だ。黑麒麟の皆様は何故私らに協力を?」  紳士に向かって訊く。それは数日間の中で最も謎めいたことだった。彼はしばらく逡巡して、その末に苦笑を混ぜつつはっきりと言った。 「私達の運営する黑麒麟というサイトは一般的な検索エンジンに引っかからないので、あるアプリを通して侵入しなければなりません。ピスキスさんの働く会社は多国籍ICT企業で、そのアプリそのものを作り、一般的なウェブ検索エンジンを運営しています。そしてAI技術も発展している。私はその企業に関わってはいるが、買収するに至っていません。だから内側を深く知らない。後、こちらで働く日本人は十人程度で人手不足です。傾向も知りたいし、日本にも会社を置きたい」 「へえ。企業についてはよく分からないが、その内側の情報を仕入れる為にピスキス君を買いたい、ついでに会社を置きたいから普通に交渉したいということかな」 「Yes,このサイトをもっと深く、そして多様なものにしたい」と、紳士は前向きである。そこで現れた突き当たりの右角を曲がって階段を下りると、やっとアメリカンなポスターが現れる。彼は安堵した。 「ふうん……資金が手に入ったらネット賭博を増やしてくれないかな。参加型の本格的なものをね。もしも出来たら喜んで参加するよ」 「遊びが好きなようで」紳士が呆れたように顔の方を向いた。
愛染明王
愛染明王
最近、知識的な要求を満たされたり分かり合えたら喜びが最高値を超えて性欲に直結するのだと気づいた。創作もその一種だと判断した。ゆえに俺が変態化すると創作も細かくなるのでは?という仮説が立てられる。皿うどんが毎日食べたいからいつでもどこでも吸入できる皿うどん作ってほしい