泥(仮

「あ、父さん。母さんは?」 今日から学校があった。授業はなく、先生は高校の特進クラスについて話していた。私には関係ない。そう思っていたが私の計画を知っているのは親友一人。当たり前だ。みんな 「一般?特進?」 「ウチらみんな高校でも一緒だねー」 と言っている。 私はその紙を握りしめ、帰路に着いた。 (あ、父さん。母さんは?) 自分で言ったことだが違う人に口を動かされている気分だ。緊張を通り越して泣きそうになってきた。父と母がダイニングテーブルに座った。私も座る。
りょう
りょう