140文字小説+α その115 「詰み」

「今日は、お前に相談があるんだ」  居酒屋の一室で、友人は真剣な表情で語りだす。 「35歳。アルバイト。彼女いない歴年齢。休日は引きこもってゲーム」 「……うん」 「これって、詰んでる?」 「いくら俺がプロ棋士だからって、そんなこと分からんわい」 「……本当か?」  何故か疑問を呈してくる友人の言葉にうなずくと、友人は天を仰いだ。 「そこまでの状態なのか、俺は……」
きと
きと
就労移行支援を経て、4度目の労働に従事するおじさんです。 あまり投稿は多くないかも知れませんが、よろしくお願いします。 カクヨム、エブリスタでも小説を投稿しています。