てわたしくちうつし

てわたしくちうつし
だれかが、 冬の朝のまどろみの中で、 白湯とともに腹を満たすような、 そんな物語を読んでいた。 柔らかな色合いの茶碗に入れて、 炊き立ての米の匂いをさせた。 わたしもだれかも蜜蜂ではないから、 くちうつしで、ハチミツを分け与えたりはできないけれど、 わたしが一人で読んだそれよりも、 うんとまろやかで、満ちていた。
歩道橋
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しがない歩道橋です。学生をしております。