消えないで、青。

消えないで、青。
遠くに聞こえる波の音。静かに揺れるカーテン。繊細に部屋に入る朝の光。パンケーキの甘い香り。 「うん、今日も美味しくできた。」 そんな独り言を漏らし、一人食卓に着く。 鳥の鳴き声はまるでオルゴール。私しか聞いていないから、まるで私一人のために奏でられているみたい。 「おはよう、あお。」 「、、おはよう、ございます、。」 あおは床を見たまま私に挨拶をした。 あおとの出会いは数日前だった。
かつらな
かつらな
現役女子高生、17歳。 かすかな痛みと夢の残り香を言葉に変えて、生きている証を綴る。