アスフール 13

「透子さん、こんばんは」  振り向くと、ミヤマさんが居た。私の部屋に、また窓が開いている。庭木には1羽のカラスが止まり、羽を広げている。カァ、と小さく鳴いた。  今日も来た・・・。 「毎夜、伺わせて頂きますよ。透子さんの事を見ていますので」  グラデーションの眼鏡の中で、赤い斑点の三白眼が光る。
えむ
多忙ですが読書が好きです。色々な方の作品を読ませて頂き、ありがたいです。自作はあまり上手くは有りませんが、感想など頂けると喜びます。