愛と呪い。
「夏海ー。元気出せよー。」
俺の声なんか届いていないようで、彼女はひたすら東京の街を進んでいく。
「まだ無視するのー?いい加減構ってよー。」
それでも彼女は歩き続ける。花束を抱えて。
『大丈夫』
何度彼女と自分にその言葉をかけ続けただろう。もう夏海が自分と関わってくれないことも、俺が夏海に関わってやれないことも、一緒にいられないことも分かってる。大丈夫。彼女は別の道を歩んでゆける。俺達は一緒に同じ時を過ごせなくても生きていける。
俺と夏海が出逢ったのは確か高校の入学式の日。たまたま同じクラスでたまたま隣の席だったから俺が声をかけた。綺麗な子だと思って。髪はハーフアップで、身長は多分百六十センチちょっとでちょっぴり高め。彼女の瞳は黒かったけど、透き通っているように見えた。
初めて声をかけた時、少し顔を赤くして優しく微笑んだ。多分最初に惹かれたのはその顔を見た時だと思う。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2023/5/12 14:53
川辻憂夜
名前変えました。川辻憂夜(ゆうや)です。
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辻村深月さん、綾辻行人さんのファンです。