私を見て(第十話)

私を見て(第十話)
春奈が帰ったその日のうちに、私は雫にLINEをした。「聞きたいことがあるから、近々会える?」と。 okの返事はすぐに来た。しばらくの間、LINEも電話も無視していたことに対して文句のひとつでも言われるかと思っていたが、それについて雫は何も言わずに、「明日会おう。」とだけ送ってきた。 私は、了解と書かれたスタンプを送り、ベッドに入った。 翌日。昼食をとった私は、何も入っていない鞄に無造作にスマホを放り込むと、すぐに家を出た。久しぶりに感じる外の空気だ。 今日は雫の家に呼ばれているので、徒歩十分程で着く。これくらいの距離なら、自転車も不要だろう。
夜桜 栞
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夜桜 栞(よざくら しおり)です。 まったり小説投稿するので、よかったらお付き合いください♪