短編 「最後の迎え」
港町の夜は、いつも海の匂いがする。
潮が濃くて、喉に水を含んだような息苦しさが残る。
残業を終えて歩く道は、街灯の下だけがぼんやり明るく、その外は海の闇と変わらない。
海沿いのバス停に、彼女はいつもいた。
肩までの黒髪、淡いピンクのコート。
袖口から覗く白い手首は細く、濡れた髪が頬に貼り付いている。
雨でも傘を差さない人だ。
「こんばんは」
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カテゴリー: ホラー
投稿日時: 2025/8/11 13:55
虹色のシャボン玉
適当に楽しくやってます!!
作品のサムネは全てAI生成によるものです