「ごめんね」よりも「ありがとう」を

「ごめんね」  その言葉に、わたしは些か戸惑いました。わたしは、彼が落としたシャーペンを拾っただけです。謝られる筋合いはないし、むしろここは「ありがとう」と言うべきだろう。  わたしが少し落胆していると、彼はそれに気づいたのかわたしの目を見て言いました。 「ここは、ありがとうって言う方が正しいね。ありがとう」  彼の真っ直ぐな姿勢に、わたしは自然と心が奪われました。彼の言葉は、まるで生命のように鼓動を刻んでいました。わたしは、笑顔でこう言いました。 「どういたしまして」  それからわたしは彼とよく話すようになりました。彼とはよく趣味が合い、わたしも話していて楽でした。他愛のない雑談をしたり、授業の先生の愚痴を言い合ったり——そんな何気ない会話が、わたしは楽しかったのでした。  とある日、わたしは部活の先輩に恋をしたということを彼に話してみました。彼は些かたどたどしい様子でしたが、すぐに笑顔を繕ってわたしの話を聞いてくれました。彼はただ一言、応援してるとだけ言って去っていきました。
シャイニー
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こんにちは。いろんなジャンルを書いていきたいと思います。