受け継がれゆくもの

受け継がれゆくもの
わたしが産まれた時、シュンくんは10歳だった。シュンくんはおじいちゃんの再婚相手の連れ子だったから、シュンくんはわたしにとって叔父になる。 シュンくんはかっこよかった。ずっとバスケをしていて、背も高かったし、薄い癖毛なのがみんな好きで、そしてほんの、ほんのたまに笑った顔がものすごく可愛かった。中学の頃には既にファンクラブがあるくらいシュンくんは人気者だった。 わたしが4歳の時、わたしとシュンくんは出会った。年末、おじいちゃんのお葬式に行ったのがきっかけだった。 一目惚れだった。そうならざるを得ない魅力がシュンくんにはあった。幼心に、シュンくんのこころををこれでもかというくらい掴まえたいと思った。わたしはシュンくんの後ろをついてまわり、一緒に大声を出して遊んでもらった。 雪の降る昼、シュンくんのけばいお母さんが、うるさい子供はどこか遊びに行けばいいと怒鳴った。シュンくんのけばいお母さんがわたしたちをうざったがってるのは分かっていた。子どもが嫌いだったんだろう。おじいちゃんとは言え旦那が亡くなっているのにけばいお母さんは残されたお金をガッポリ貰えると言って笑っていた。コタツに入ってテレビを見ながら、シュンくんのけばいお母さんはシュンくんに5千円を渡した。 「よっしゃ、行くぞ」 シュンくんはしてやったりという顔でわたしを連れ出した。わたしはこころからとっても嬉しかった。
つばめ
つばめ
活字中毒 お酒と煙草が好きな成人済。 食えねえ文章ばっか書いてます。 素敵な人だけふぉろすることにしました。おべっか使えないんで。好きなひとにベタベタくっつきます。 オタクじゃないけどオタクみたいな話し方してしまう病。あとこころの病持ち。夜になると黒くなります。気に障ったらごめんね。悪気はないからタチ悪いね。悪いようにはしないんで よろしゅうお願いしやす Novelee:: 2024.08.22-