終わりの始まり
私が霞の癖を見抜いた日、ひいては私達の終わりが始まった日は土砂降りの雨が降っていた。
「雨ってのは嫌ね。ジメジメしててアンタみたいよ。」
「ジメジメしてるのも陰湿なのも全部貴方ですよ。カスミン。」
「死ね。」
「陰湿女は心が狭くてやだわー。」
「実ィ子ォー。」
霞は私を全速力で追いかける。それには私も全速力で逃げることで応じる。
この時間が毎日の中で一番輝いている。当時の私は密かにそう思っていた。
(馬鹿を揶揄っているのが楽しいからなのか?うーん。)
などと私は考える。
0
閲覧数: 10
文字数: 1362
カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2022/11/28 12:10
熟考する無鉄砲
地雷はなく、どのジャンルも嗜みます。よろしくお願いしまーす。