やる

 重たい扉を開ける。目的は決まっている。ただ、実行に移すだけだ。部屋に入るとともに、Bがタバコをふかしているのを目にする。Bは私が懇願しにでも来たと思ったのか、足を組んだまま、威圧的な態度を取り続ける。 「なーに、金でもまた借りに来たのか。お前、今自分がどういう状況かわかってんのか」  私はBの言葉に静かに答える。 「どっちがですか」  私の言葉を理解できなかったのか、Bは舌打ちをして、私に近づいてくる。今にも掴みかかりそうな勢いで、Bが何か怒鳴った。私は、静かに懐からナイフを取り出す。Bはそんな私を見ても威圧的な態度は崩さなかった。 「殺せると思ってるのか!」  私は静かに言う。 「死んでください」  そう言って、Bの事務所の果物ナイフの方を一瞥する。Bは勘が悪いのか、私に殺されるという思想を曲げようとしない。
傘と長靴
傘と長靴
 自分の書いた物語を誰かと共有したいと思い始めました。  拙い文章ですが、目に留めていただけると、幸いです。