欺瞞に満ちた十字路で金木犀は優雅に微笑む
穏やかに会話を続けるなかで起こるさり気ない駆け引き。
十字路に差しかかると、突然、歩行を緩めたあなた。
緊張した面持ちで、何度も何度も金木犀の香りを食む。
空気を読んだ心拍が、痛いくらいに加速した。
頬と同じ色をしたあなたの乾いた唇を、陶然と見つめる。
①謙虚
✴︎ 吊り革を握る、その手の温もりをちょうだい
②陶酔
✴︎ 首筋に金木犀を散らし、残り香にさよならを
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/9/4 21:59
木のうろ野すゞめ
雰囲気小説を書く人です。
毎週金〜日曜日の間になにかしら書きあげていきたいです。
現在は主に「書く」「書く習慣」にて生息しております。
2025/8/16〜
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