無限罰

無限罰
 亜貴は、この春に高校二年になった。何気ない小学校時代を過ごし、また何気ない中学時代を過ごした。  周りの同級生達とも、特別に変わる何かを持ち併せているわけでもなく、スポーツにも成績にも目立つ存在でも無かった。  ただ、母親は私と暮らす父とは離縁をして、今やどこでくらしているのかも私は知らなかった。 〜小学三年からだった〜  当たり前の様に、毎日を平凡そうに過ごして、学校の友達にももちろん先生にも悟られることもなかった。  それがどこの家庭にもある普通とは思ってはいなかったが、その私なりの秘密だけは誰に語ることも出来なかった。 〜善も悪も無い。私の人生そのものにも存在しない〜
傾奇者~カズ~
傾奇者~カズ~