冬空を駆る奇蹟

冬空を駆る奇蹟
 マサチューセッツ州の小さな町、清教徒革命により、クリスマスを異教の物として禁止している地域がある。  サンタの来ない町。  そんな町で起きた聖夜の奇跡。誰にも語られず、誰も知らない小さな小さなお話。だけれども、降り積もる冷たい雪をも溶かす、魔法の様な温かいお話。  十七世紀半ば、十二月初めには雪が降り積もるとても寒い町、アッシュランド。冬支度を終えた町の人々は手作りの暖炉に薪をくべ、温かいスープを囲んで家族で過ごす。  雪がちらつく冬山から帰ったばかりのスコットと、その父親の足にくっ付き鼻をすする、狩りを覚えたての愛娘シェリー。  二人は雪を身体中に乗せ、まるでスノーマンの様に丸々と膨らんでいた。母親のニーナはその様子を見てふふっと笑顔になる。
猫 夢丸
猫 夢丸
初めまして、夢丸と申します。小説初心者の二十代半ばの社会人ですが、空いた時間にチクチク見たり書いたり。宜しくお願い致します。