鳴らした音の行く先は 5-9
第五章九話 番外編 温かさと
颯に話してほしい人がいると言われて、あの部屋に向かった。私が颯と初めてオセロをした場所。中にはもう人がいた。
「こんにちは。えっと…月島叶衣です」
「天宮時雨です。今日はよろしく」
自己紹介だけでなんとなく感じた。ああ、少し私に似ている。
だから、颯は彼と話してほしかったのだろう。
「天宮さん。今日はありがとう。私と話す気になってくれて」
「時雨でいいよ。別に叶衣が僕と話したいと思ったわけじゃないでしょ」
ああ、時雨は優しい人だ。初対面の私を気にかけてくれる。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/5/18 12:46
傘と長靴
自分の書いた物語を誰かと共有したいと思い始めました。
拙い文章ですが、目に留めていただけると、幸いです。