君の願いが叶う日まで

[プロローグ] 「おはよう!早く出てこいやっ!」 家の外から大きな声が響いてきた。その声の主は顔を見ないでもわかった。 「はいはい」 昨日のうちに準備したカバンを持って玄関へ降りた。玄関を開けると予想通り翔が立っていた。翔は小さい頃からの友達で、幼なじみってやつだ。 「おはよう。お前はなんで新学期からそんなに元気なんだよ。」 「だって新学期は新しいことが沢山待ってるでしょ?そんなもん楽しみで仕方ないじゃん!」 僕は翔と共に駅へ向かって歩いた。 翔は相変わらず、 「担任誰かなぁっ。もう藤本は嫌だよな。クラスも碧海と一緒だといいなっ。」
香翔