末路
目覚ましが鳴る。同時に私はペンを取る。夢を記録するのだ。記憶の限りでは、このような。
“巨大な鉄塔、押し寄せる津波、鉄塔にしがみつく私たち。友達もいた。津波の中で、巨大な魚が飛び跳ねている。私たちを喰らおうとしている。鉄塔が良いバリアになっている。魚は私たちの元へは来られない。津波の中、友達と手を繋いで耐えた。津波が収まると潮は引かず、その場に留まり続ける。瓦礫にしがみつき、なんとか生還する。”
実際に夢で見た事と多少異なっても構わない。こういうものはだいたい、筆を走らせている最中に脚色されるものだ。
初めて一週間と経たないうちに、その変化に気付いた。
夢を鮮明に覚えているのだ。
それはずっと頭の中に残り続け、サビのようにこびり付く。その夢の続きが気になって仕方がない。
同時に、危険だとも感じた。日中、地に足がつかない。フワフワとした気分で一日を過ごしたせいで、今日の授業が疎かになったのだ。
夢と現実の区別がつかなくなると言うが、こういう事かと悟る。
この先はどうなるのだろう。私は夢日記を書くことの恐怖より、好奇心が上回った。
二週間、三週間、続ける度に現実に力が入らなくなる。
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カテゴリー: ホラー
投稿日時: 2022/9/8 13:40
N's
はじめまして。よろしくお願いします。
書いたヤツそのまま投稿したものが多いので支離滅裂かもしれません笑