プロローグ*中編*『なんてことない?』

プロローグ*中編*『なんてことない?』
 木野先生こと木野清〈きの きよし〉。  木野先生は今まさに教卓の前にいる、私達の担任教師だ。数学を受け持っており、銀縁の眼鏡がトレードマーク、更に三十路で独身とは思えないほど綺麗な容姿をしているからか、女子からの人気が特に高い。  ……「ミステリアスな雰囲気が素敵」とか言っていた気がする。  でも正直、ミステリアスかは分からない。  木野先生は誰にでも分け隔てなく接するし、少なくとも他の先生方と違って、真紀を含め生徒を差別するような人じゃない。ふと思い返せば一週間くらい前、真紀となにか話しているところを見たけど、険悪なムードには見えなかった。 (……もしかして私の知らないところで、何かトラブルがあったのかな?)  真紀をチラ見すると、さっきまでの嫌そうな顔はなく、とはいえ笑顔でもなく、眉を少し寄せているだけで真顔だった。  どこか睨んでいるように見えるのは気のせいだろうか。 (もしかしたら話って長いかもしれないし、昼休みの時、ゆっくり聞こうっと)  そんなこんなで、一限目の授業が始まった。
アヤっちゅ
アヤっちゅ
思いついたら書く精神なので、頻繁に投稿するわけではありません。人間より動物や虫が主役のストーリーが好きなので、そういったものを書こうと思います。 令和7年4月5日:追記「なんだか人間がメインの小説も書きたくなったので、人間と動物がテーマの小説を書いていきます」