ヘビーローテーション

ヘビーローテーション
※以前投稿した『プリーズアスクミー』の世界線です。 前作、『エンドレスリピート』と一緒にお読みください。 あの日、あの卒業式の日に君と話したことを今でも思い出す。 季節は夏に変わり、あの日からもう四年も経った。卒業を意識しだしたこの時期は結局四年間忘れることの出来なかった君のことも思い出させる。 君の言葉を待っていたあの頃と、君の行動を待つ今。私は何か変わったのだろうか。 『好き』 その言葉に安心して、結局関係が変わることのなかったこの四年。一度も連絡をとっていない君の写真が手元にある。こんな我儘な私を君は覚えていてくれているんだろうか。 着信音が鳴る。心臓の音が聞こえる。なんの根拠もないただの勝手な希望を抱いて、この場所で待っていた。 「もしもし、」
いくら
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